RecSys 2018のペーパーを読んでいく(2) - インタラクションと知識でレコメンドシステムの評価が変わる話
2019/04 、RecSys 2018の論文をひたすら読みます。ルール。
- 1日ひとつ
- 読み終わらなくてもOK
- 理解と疑問点を毎日まとめる
今日は、Effects of Personal Characteristics on the Music Recommender with Different Controllability
Abstract:
- 推薦システムはユーザー自身で調整できると満足度があがる
- ただ、推薦システムの評価は人によって違う
- 機能が増えると分かりづらくなる
- ここでは音楽の推薦システム(Spotify)を取り上げる
- ユーザの性格=音楽の知識と視覚記憶力の影響が、インタラクティブな推薦システムの認知負荷と満足度にどう影響を与えるか調査
- ユーザーごとにカスタマイズできるレコメンドシステムの可能性と課題を示唆
ざっくり:
- レコメンドリストをコントロールできる機能を三種類用意
- 三種類の組み合わせ(0〜3個の組み合わせ)のレコメンドシステムを用意して実験
- 満足度 - 機能の複雑さの相関を検証
- 性格 - インタラクション - 満足度、難しさの相関を検証
- 各要素の関係はSCMで構造学習
- 構造は先行研究を参考に構築
- 結果、インタラクションがあるほうが満足度高く、操作性はそんなに損なわれないことがわかった
- また、音楽的素養がある方が満足度高くなり、視覚記憶力はレコメンドシステムの評価に影響を与えないことがわかった
感想:
- 音楽みたいに好みがはっきりわかれるものは、レコメンドの調整できたほうがうれしい、というところに納得感あり
- インタラクションによりレコメンドリストがダイナミックに変わるインタフェースが満足度あげたような気がした(フィードバックしても即座に反映されることはまれだと思う)
- 対象(ここでは音楽)に関する知識、素養がある人の方が、レコメンドシステムを調整・カスタマイズすることによりレコメンドに満足するようになるのは納得感あり
- その他の場面でも知識のある/なしはインタラクションを変える要素になりうるので、知識に合わせてUI変えられたらいいんだけれども